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【ここさけ】『心が叫びたがってるんだ』は面白いけど、スクールカーストのリアルを知る映画(ネタバレ感想)

こんにちはー!兎田です。

「ここさけ現象」って言葉をあなたは覚えていますか?

 

 

2016年に話題になった映画『心が叫びたがってるんだ』がヒット!

聖地である秩父にファンがたくさん訪れた現象を「ここさけ現象」と呼んでメディアが報道していました。

 

1年前なんですね!?

 

遥か昔のことのように思えるのは、きっと私だけではないはずです…!きっと…!

 

そんな話題になっていた「ここさけ」を今更ながらも観たので感想をつらつらっと書いていきたいと思います!

最初に簡単に言うと、爽やかでかわいらしいけど、えぐい。それでも感動する映画でした。

 

 

王子様みたいな坂上くんが好きなのはスクールカースト最上位のかわいい女の子

 

 

この映画を観たあなたなら、もう共感してくれると信じているんですが、坂上くんが王子様すぎますよね?

陰キャっぽいけど、影を背負っている爽やかで優しくてまっすぐな男の子です。

けど、彼はただの陰キャではなかったですよね!

 

坂上くんの元カノは、なんとスクールカースト最上位の菜月ちゃん!

 

なんてこったー!と思いましたよ!

坂上くんは陰キャに見せかけて、スクールカースト最上位の超絶美少女菜月ちゃんと付き合っていたんですよ!?

 

陰キャな人生を送ってきた私はその情報を知ったときに「裏切られた!」と正直思ってしまったくらい衝撃を受けました。

陰キャがスクールカースト最上位と付き合えるなんて奇跡は私の周りで起きたことなんて、一度もありませんでしたからね!

 

陰キャな女の子がスクールカースト上位層の男の子と付き合ってるって言われたら、なくはない話かなと思うんですが、この映画みたいにその逆は私の人生経験からは考えられない話です。

 

しかも、坂上くんは未だに菜月ちゃんが好きだっていうじゃないですか。

なんて残酷な映画なんだろうとびびりました。

スクールカースト最上位の菜月ちゃんにスクールカースト最下層の順ちゃんが勝てるわけがないというこのストーリー。

しんどい。

 

『ここさけ』がリアルでえぐいのはスクールカーストがリアルだから

 

当時映画館でこの映画を観た友達は「爽やかでおもしろい映画だったよー」と報告してくれました。

 

爽やかでおもしろい映画であることに間違いないんですが、私はこの物語にひそむえぐさにびびりすぎて、終始ドッキドキしながら映画を観ていました。

 

私が感じたこのえぐさは物語のいろいろなところで見られるスクールカーストが原因なんですよ!

スクールカーストのえぐさが現れている点を発表していきます!だだん!

 

恋愛関係

さっきも話したんですが、坂上くんが好きなのは元カノでもある菜月ちゃん。

この子はチア部のエースなんです。クラスの話題の中心をかっさらうキャラクター。

 

坂上くんは中学時代に菜月ちゃんと付き合っていたんですが、自然消滅していますよね。

坂上くんは付き合っていた当時から菜月ちゃんとは「釣り合っていない」と思っていたことを告白する台詞があります。

 

「釣り合っていない」ですよ?

 

そう思ったのって、菜月ちゃんがスクールカースト上位の人間だからですよね。

 そして、坂上くんがスクールカースト上位の人間ではなかったからなんですよ。

もうこの台詞がえぐい。

 

坂上くんを好きになった順ちゃんは、どう考えてもスクールカーストでは最下層に位置する女の子です。

そんな子がどう逆立ちしたって、スクールカースト上位の女の子に勝てるわけないんですよ。

負け戦。もう悲しすぎる。

 

リアルだってそうです。

スクールカーストが上位ってだけで、女の子も男の子もプラスの魅力がついてしまう。

それが学校の不思議で、残酷なところだと思います。

社会に出たらあんまり私はカーストとか気にならなくなったんですけどね。

高校時代とか顕著ですよね。

この作品ではそれがリアルに描かれています。

 

え? スクールカースト最下位層の順ちゃんは大樹くんに告白されたでしょうって?

そうなんですよ。そこも怖いところなんですよ。

 

大樹くんは元スクールカースト上位の人間です。

でも、怪我をしたりした今はスクールカーストの中の上あたりの人なのではないでしょうか?

 

作中でもチアのエースと野球部のエースが付き合うのは通例というような話をされたときに大樹くんはもう自分はエースじゃないという返しをしています。

つまり、大樹くんはチアのエースである菜月ちゃんとはもう釣り合う人間ではなくなったということなんですよね。

菜月ちゃんのレベルの高さに戦慄します。

 

スクールカースト中の上程度の大樹くんが、ミュージカル成功によってスクールカースト最下層から脱却し、注意層あたりにいる順ちゃんを好きになるのは妥当だといえます。

 釣り合ったカップルということです。

 

唯一スクールカーストを無視した恋愛をしているのは菜月ちゃんです。

スクールカーストを無視して坂上くんに惚れるなんて菜月ちゃんは天使のような子だ!と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、私的には菜月ちゃんはクラスの女王様です。最上位ですからね。

女王様なんですから、誰を選んだっていいんですよ。選びたい放題です。

なので、彼女だけがスクールカーストを無視することができる唯一の人間っていう見方をしてもいいんじゃないかと思います。怖い。

 

スクールカースト上位の女の子っていうのは、社会に出れば大概が優しい男の子をゲットして、早くに幸せな結婚をするんですよ。(偏見)

菜月ちゃんがスクールカーストでは格差のある坂上くんに恋をしたのは、そういう法則の結果なのではないかと思います。

坂上くんみたいに優しい男の子ってなかなかいませんよね。

高校生の間は「どうして坂上と?」と言われるかもしれませんが、卒業後も長く付き合い結婚までできた場合、間違いなく菜月ちゃんは勝ち組です。

とっても羨ましい。

 ミュージカルが受け入れられるまでの過程

ミュージカルを最初に順ちゃんたちの実行委員が提案したときって、クラスメイトのみんなは嫌がってましたよね。

これって順ちゃんが提案したからじゃないです?

 

大樹くんは怪我をして野球ができない鬱憤から順ちゃんに当たったようですが、このミュージカルが提案されたとき、きっとクラスの数名は「やってもいいかな」って思ってた人がいると思うんですよ。

でも、スクールカースト上位のチア部の子や野球部が嫌がっている。

だから、「やってもいいかな」と思っている生徒たちは言い出すこともできず、周りに同調して「めんどくさいよね」という顔をしていたのではないでしょうか。

 

これは根拠もなく言っているのではなく、改めて実行委員がミュージカルがやりたいと言ったときのクラスメイトの反応を根拠にしています。

 

二度目に実行委員がミュージカルをやりたいと言ったときには元スクールカースト上位の大樹くんも順ちゃんと和解して、ミュージカルやりたい派の一員になっています。

そうなれば、スクールカースト上位組の野球部もミュージカルやりたい派に流れますよね。

一旦は「めんどくさい」「いやだ」という雰囲気になりましたが、実行委員としてがんばる菜月ちゃんの友達であるスクールカースト上位のチア部たちがミュージカルやりたい派宣言をした途端に流れが「やりたい」という流れに変わります。

この流れがめちゃくちゃ「あるある」で怖かった…。

 

順ちゃんの歌声は素晴らしいものでしたが、それだけでは全員を導いていくことはできないんですよね。

スクールカースト上位の向いた方向をみんなが見るというリアルさにえぐいなあと思わずにはいられませんでした。

 

ヘイトの管理がうますぎる

この映画は確かに爽やかでおもしろい映画です。

でも、途中で「はあ? こいつらどうなっとんねん」と思ったのは私だけではないはず!

登場人物がわりとヤバいことをそれぞれしでかしていました。

 

・順ちゃんをけなした大樹くん。

・坂上くんの想いを知って当日に主役を投げ出そうとした順ちゃん。

・あんなに王子様のようにしていたくせに順ちゃんが好きじゃなかった坂上くん。

・順ちゃんを応援すると言いながらも坂上くんへの想いを捨てきれない菜月ちゃん。

 

登場人物みんなかわいらしくて好きなんですが、「おいおい」という行動はそれぞれが1回は必ずしでかしてしまっています。

でも、これって人間のもつリアルな悪い部分を描写しているんですよね。

 

そのリアルさは素晴らしいものなんですが、この描写によってたまった「おいおい」という感情=ヘイトをそのままにして終わらせたら「はあああ? なんだこの映画」で終わってしまいます。

でも「ここさけ」はこのヘイトを消化させるのがうますぎました。

 

大樹くんは後輩にうざがられていることも判明しますし、そんな自分を反省して、仕切りなおさせてくれと頭を下げます。その後も一生懸命な姿にもうヘイトなんて感じませんよね。

順ちゃんは途中からミュージカルに出て堂々と素晴らしい歌を歌い切ったことでヘイトなんて吹き飛びました。

坂上くんと菜月ちゃんへのヘイトは順ちゃんがラブホで叫びまくった悪口によって、「そうだそうだ!」という感情になり、全部消えてなくなりました。

 

そして、最後のあの歌。あの歌でもう全部のもやもやはきれいさっぱり浄化されました。

 

映画でも舞台でも歌を入れると盛り上がるんですよ。

 

ひねくれ者の私は「歌なんて入れて無理矢理感動させようとしやがってー」と観る前は思っていたのですが、実際にあの歌を聴いたらもう涙が止まりませんでした。

順ちゃんが涙をぬぐったのにももう本当に泣きました。

順ちゃんかわいい…。

 

映画を観るときにいろいろな感情を抱きますよね。

私はなにか思うたびに「どうしてそう思ったんだろう」と考えるんですが、この歌で感動した理由なんて私にはわかりませんでした。

苦労して完成させたミュージカルが立派に終わったことに感動したのではないと思うんです。

ただただ、この歌に涙が出たんです。

物語を観たからこそ泣けたと思うんですが、きっとあの歌をなにも知らない状態で聴いていただけでも泣きそうになっていたと思うんです。

本当にこの歌そのものが素晴らしいもので、この歌がこの作品の評価を底上げしているのだろうと思いました。

 

まとめ

いろいろとスクールカーストを絡めてひねくれたことを書きましたが、高校生のリアルを描きながら、人間のきれいな部分と汚い部分を魅せてくれる映画でした。

 

いろいろな名言があったかとは思いますが、私の中のベストオブ名言はこちら!

 

「言葉は人を傷つけるんだから! 絶対取り戻せないんだから!」

 

順ちゃんの台詞です。

言葉って簡単に扱えるものだからこそ、うっかりしてしまうことがあるんですよね。

言葉の力のいい部分と悪い部分がこの映画では描かれていたと思います。

 

話題作ですので、今更私が言うものでもないのかもしれませんが、本当にオススメな映画です。

実写化するそうですね!

このままの物語を実写で表現してくれることを祈ります。